オーバーツーリズムで消えゆく美しきもの達よ
前回の旅では久々に有名観光地、Salzburg (Austria)、Munich(Germany)に行きました  どちらも数え切れないほど行っていて、どちらも昔から人気な観光地で観光客は多かったですが、それにしても、その土地ならではの良さを感じる余裕も無いほど観光客が多過ぎました (写真左:今や大変貴重な日本米、ミラノで有り難〜〜く頂きました。いつもお鍋で炊きます。)
日本でも本当の表参道の良さ、銀座の良さ、京都の良さとその土地に住む人が本当に紹介したいその土地の素晴らしさはオーバーツーリズムにより消えつつあり、それはどの観光地も同じように思います それでも今回スタッフのPescaには、それぞれの街を紹介出来て良かったと思います。 それは…今後もっともっと変わってしまうかも知れませんからね  (写真左:今一番のお気に入りのチャイニーズレストランにて。焼き餃子。)
ザルツブルグ市街の歴史地区の世界文化遺産に選ばれたほどの美しい街並みだけは今も変わらず しかし観光客が多過ぎます またオーストリアと言えば、2011年にユネスコ無形文化遺産に登録されたウィーンのカフェ文化があり、ザルツブルグにも老舗のカフェがあります。 そうしたカフェは、単なるコーヒーショップでも喫茶店でもなく、本来は長い歴史のある優雅な雰囲気をも楽しむ場所です。 しかしそのカフェの長い列に並ぶ、短パンとTシャツにリュックサック、そしてサンダルなど、とても優雅な雰囲気を味わうには不似合いな服装で、有名なカフェだからケーキの一つも食べに来ただけの観光客のスタバと何も変わらぬ光景にはがっかりしました (写真左:肉まん。ここのは美味しい 最近では点心は気軽に食べられるようになりましたが、特に肉まんはストリートフードとして近所のスタンドでも売っています。)
それとどこもかしこも観光地での工事が多い そして理解出来ないのは、いくら有名なレストランやカフェであっても、工事中でブルトーザーが埃を舞い上げて穴を掘っている横のテラス席で飲食をする観光客。 ザルツブルグの歴史地区には地元の方がお買い物をするようなスーパーなどもなく、お値段も観光客向け。それでもレストランもカフェも混んでいて、席の確保がなかなか大変 しかし夏のザルツブルグ音楽祭の頃には観光客の数はその3倍ほどに膨らみ、どこへ飲食に行くにも予約は必須だそうです。目の前の人混みから、その三倍もの人混みは想像出来ませんでした そんな中で嬉しいことの一つは、映画のロケ地を周る、大好きな「The Sound of Music」ツアーがまだあり、この映画が忘れられていなかったことです
ミュンヘンでは、ある時Pescaに言いました。 「今私、いつもと違うかも知れないけれど、あなたに怒っているわけでも、機嫌が悪いわけでもないからね。ただ凄く集中しているの。例としたら、今もし態度の悪い奴が私を言葉で( )一発殴ったら、即三発は返せるからね。そのくらい警戒心と集中力を持ってるのよ。」 そのすぐ後でした。外国人店員がPescaの奢りのドリンクのお釣りを彼女に渡さず、「お釣りは僕へのチップだよね。」と言いました。 席も無く、立ったままでのたった一杯で、入店した時から態度の悪い店員に勝手にチップを取られては堪りません しかし気持ちの準備をしていた甲斐もあり、江戸っ子でイタリア仕込みのMizkoはドイツ語で捲し立て、言葉で( )三発返して、お釣りもしっかりPescaに返させました
最近ドイツのお店では、ドイツ人はどこに行ったの?と思うくらい外国労働者が多いです。
(写真左:日本のチャーシュー麺とは全然違いますが、こちらの方が食べた後に罪悪感が残りませんでした 脂っこくなく、塩気も強くなく、お野菜たっぷりで、体に優しいお味でとっても美味しかったです )
ミラノも例外なく観光客が押し寄せているのですが、私が住んでいるところは中心部にも拘らず、オーバーツーリズムの影響は全く受けずに暮らせていて、勿論ぼったくりもありません。 この地域とのご縁には本当に感謝しています
どこも確かに物価高にはなりましたが、その上に(観光地と言えども)過度にぼったくられては堪りませぬ それにしてもこの円安 日本経済 しっかりしろ
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